FL STUDIO 12.5 より前のバージョンでは、
トラック 100~103 の4本のトラックが、センドFX用のトラックとなっていて、Fruity Sendで送り先トラックのリストに、Masterと、100~103が最初から選択されるようになっていましたが、
FL STUDIO 12.5 より、100~103が通常のトラックとなっていて、Fruity Sendの送り先トラックのリストで、Masterしかなくてビビった人も多いのではないかと思います。
FL STUDIO12.5 より、全て統一されて、FXトラックとして使うか、通常のトラックとして使うか、ユーザーが自由に決めて下さいといった感じになりました。
では、どうすればよいのか?
この例では、トラック10と11をFXトラックとして使うことにしました。
トラック1のBassの音を下のように、10と11へ送るようにしました。
実は、これだけでOKなのです。
トラック10と11にエフェクトが刺さっていれば、トラック1から送られて来た音にエフェクトがかかって出力されます。
トラックに送る音量は、線の先のボリュームを調節すれば良いだけです。

では、Fruity Send はどう使うの?何のために存在するの? という話になりますが、
Cubase 等についている機能、プリセンド(インサートエフェクトやフェーダーの手前で送ってしまう)が、可能になります。

まず、トラック10,11へ送る音量をゼロにします。線は切らないで下さい。

そして、Fruity send を、一番上に挿入して、Fruity Send を開いて、Send to の選択肢を見ると、
FX1,FX2 つまり、トラック10,11に付けた名前が表示されています。
Send to には、線で結びついている全てのトラックが表示されます。
ですから、ボリュームはゼロにしても線は切らないのがコツ。線を切ると表示されなくなります。

同じように、トラック11(FX2)へのセンドも作ります。
FXトラックへ送る音量は、Fruity Sendの、Volumeで調節しましょう。
これで、エフェクトのかかっていない状態の音が、FXトラックへ送られるようになります。
また、フェーダーの音量を下げても、フェーダーの影響を受けていない音が送られるので、FXトラックからの発音は変わりません。
こんなことも出来ます。

FX1には素の音を、FX2にはFruity parametric EQ 2 を通った後の音を・・・
プリでも、ポストでもない、中間の音を送る事ができます。
他のDAWでは、
オーディオトラック、インストゥルメントトラック、AUXトラック、FXトラック、インサートエフェクト用スロット、センドエフェクト用スロット、
のように、区別して扱っているのが普通ですが、
FL STUDIO では、そうした区別をなしにして、汎用的にしてしまうことで、かえって自由度が高いルーティングが出来るようになっていて、
頭の良い作り方だと思います!